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尾道旅行レポート

遠い日の記憶に会える町


 広島県尾道に行ってきました。

 

 尾道を訪れた人はそこに昭和の面影が映画のセットではなく、現実にあることに

驚くのではないだろうか。

アーケードの商店街の入口に立ったとき、かつて学生時代にNHK世論調査のアルバイトで

訪れた遠い日の記憶が呼び起こされた。

あの頃のままの(少しさびれたけれど)商店街を再び歩く。まだ昭和が残っている。

 

 860年の歴史を誇る本通り商店街をはさむ海岸線と山、尾道水道とよばれる海には

目の前の瀬戸内海の島々を渡る船がゆき交う風景があります。

 そして有名な千光寺公園からの眺望は、電車や船、島々がコンパクトにまとまった

箱庭の町を一望できる。

 

 それにしてもなぜ、尾道だけが高層ビルや全国チェーンの飲食店の進出を許さず

今も生活感のある昭和な佇まいを維持できているのだろう?

 そこに交易都市として繁栄してきた860年の時間軸の中でゆったりと生活する人々の余裕を感じます。

 

 どこを撮っても絵になる風景に多くの文化人や映画人が魅せられた事に納得した私は

海沿いのさくらホテルに戻り、預けていたキャリーケースを受け取ったのでした。

 

2022.5.11  松木